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大入札会 特集記事Ⅴ 富岡鉄斎
「わしの画を見るなら、まず賛を読んでくれ」。
この言葉を聞いたことのある方も多いかもしれません。近代文人画の巨匠・富岡鉄斎(1837–1924)の口癖として知られる言葉です。
鉄斎は国学・儒学など多くの学問を収め、独学で多くの画派から学び幅広い画風・画題の作品を遺しました。人となりや学識をにじませる闊達自在な画境は今なお絶大なる人気を誇ります。
一方、鉄斎は自身を「絵かきではない、儒者だ」と称しており、あくまで根本は学問だとし続けていました。しかし現代の我々にとって漢文の賛の読み解きは難しく、興味はあっても、鉄斎の望むようには作品に触れられないことも多いのではないでしょうか。
令和7年9月大入札会では、鉄斎の作品を数多くお預かりしました。普段は紙幅の都合で賛の内容までご紹介することがかないませんが、今回の記事では実際に出品作品の賛を読み、鉄斎作品の真髄に迫ってゆきます。 -
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出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」 (https://www.ndl.go.jp/portrait/)
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中国の文化人の引用から自作の詩にいたるまで、万巻の書に通じた鉄斎の広く深い知識に基づく世界を、ほんの一端ですがご紹介いたしました。
題名や賛の理解が深まると、作品の魅力は何倍にも増してゆきます。鉄斎に限らず、大入札会への出品作品は可能なかぎり賛のよみや解釈を調べておりますので、内容が気になる作品がございましたら、ぜひ【大入札会公式LINEアカウント】にお問い合わせくださいませ。
今回特集した鉄斎のほか、出品作品は【大入札会専用サイト】でもご覧いただけます。ぜひお楽しみくださいませ。
大入札会下見会 開催概要
2025年 9月8日 – 9月14日 *入札締切 17:00
ぎゃらりぃ思文閣 <Google Maps>
10:00 – 18:00 *最終日は17:00迄
大入札会 特集記事Ⅴ 富岡鉄斎
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